カラーをトラッピングすると、カラー分解印刷のずれが目立たないようにカラーが意図的に重ねられます。手動トラッピングでは、1 つのカラーを別のカラーにオーバープリントする必要があります。オーバープリントでは、カラーの上に別のカラーが印刷されます。オーバープリント トラッピングは、上のカラーが下のカラーより濃い場合に最も効果的です。 逆の場合は、重複する部分に好ましくない第 3 カラーが現れる場合があります。たとえば、イエローの上にシアンを印刷すると、緑のオブジェクトになります。 実際に第 3 カラーを作成する場合もあります。
たとえば、2 つのスポット カラーをオーバープリントして第 3 カラーを作成できます。オーバープリント カラーがどのように混合されるかは、混合するカラー、インクの種類、オーバープリントするオブジェクトの種類によって決まります。たとえば、CMYK カラーを使用するオブジェクトと、スポット カラーを使用するオブジェクトとでは、オーバープリントの結果が異なります。また、ビットマップとベクトル オブジェクトでもオーバープリントの結果は異なります。[エンハンスト] ビュー モードと [オーバープリントのシミュレーション] ビュー モードを使用すると、オーバープリント カラーの混合をシミュレートしてプレビューできます。ビュー モードの選択について詳しくは、表示モード.を参照してください。使用するプリンタによっては、プレビューと印刷バージョンが多少異なる場合があります。
印刷が準備できたら、ドキュメント内のオブジェクトをトラッピングする場合や、重なり合うカラーを混合して効果を得る場合は、オーバープリント設定の保存を選択します。また、上のカラーだけが表示されるように、オーバープリント領域のノックアウトを選択することもできます。ファイルの校正バージョンを印刷する場合は、オーバープリントをシミュレートできます。オーバープリントをシミュレートすると、ファイルがラスタライズされ、プロセス カラーだけを使用して印刷されます。
オーバープリントするオブジェクトのグループを設定できます。テキストで上部オブジェクトをオーバープリントすることができます。ビットマップ、または各ベクトル オブジェクトの塗りつぶし、輪郭、またはその両方をオーバープリントすることもできます。また、特定のカラー分解をオーバープリントすることもできますし、カラー分解を印刷する順序を指定したり、グラフィック、テキスト、またはその両方をオーバープリントするかどうかを指定したりすることもできます。
自動でカラー トラッピングする方法には、常に黒をオーバープリントする方法と自動スプレッドの 2 つがあります。黒をオーバープリントする方法では、黒を 95% 以上含むオブジェクトをオーバープリントしてカラー トラッピングを作成します。黒のテキストを多く含むイメージでは便利ですが、グラフィックの多いイメージでは注意が必要です。黒のしきい値として 95% 以外の値を印刷サービス プロバイダが推奨している場合は、しきい値を調整することができます。
自動スプレッドでは、塗りつぶしと同じカラーの輪郭をオブジェクトに割り当て、下にあるオブジェクトをオーバープリントしてカラー トラッピングを作成します。自動スプレッドは、3 つの条件を満たすファイルにあるすべてのオブジェクトに対して作成されます。3 つの条件とは、輪郭が付いていないこと、標準塗りつぶしが適用されていること、およびオーバープリントが指定されていないことです。
高度なトラッピング オプションについて詳しくは、In-RIP トラッピングの設定.を参照してください。
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無視- 領域をオーバープリントしません。上のカラーは印刷されますが、下にあるカラーはノックアウトされます。 |
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[シミュレート]オプションはファイルをラスタライズします。 ファイルはプロセス カラーで印刷されます。 |
オブジェクトを右クリックし、コンテキスト メニューからオーバープリント オプションを選択して、オーバープリントするオブジェクトを設定することもできます。
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テキスト ツール を使用して、テキストを選択します。 |
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[プロパティ] ドッキング ウィンドウの[文字] 領域で、 [段落] 領域の下部にある矢印ボタン をクリックして、その他のオプションを表示します。 |
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[オプション] 領域で、[アドバンス設定] をクリック します。 |
カラー分解にオーバープリントが設定されると、アイコンは濃いカラーになります。
カラー分解の印刷順を変更する場合は、カラー分解を選択し、[重ね順] リスト ボックスから順番を選択します。
5 . |
[オプション] 領域で、[常に黒をオーバープリント] チェック ボックスをオンにします。 |
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[ツール] [オプション] [グローバル] をクリックします。 |
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[固定幅]オプションをオンにして、[幅] ボックスに値を入力します。 |
[最小フォント サイズ]ボックスに入力した値は、自動スプレッドが適用される最小フォント サイズになります。この値が小さすぎると、自動スプレッドを適用したときにサイズの小さいテキストが読みにくくなる可能性があります。
オブジェクトに割り当てられるスプレッドは、[最大]ボックスで指定したトラッピングの最大値とオブジェクトのカラーによって決まります。トラッピングの最大値はカラーが淡いほど高くなり、カラーが暗いほど低くなります。
ヘルプに記載されている機能はフル バージョンの CorelDRAW Graphics Suite 2019 で利用できます。このバージョンの製品には一部利用できない機能があります。