リアル水彩コントロール


Corel Painter の [リアル水彩] ブラシ コントロールでは、本物に非常に近い水彩ブラシストロークを使用できます。このコントロールは水彩ブラシ、水彩紙、顔料、および水を使用する作業をシミュレートします。顔料のレベルや水の一貫性を調整すると、自然な感じの流れや顔料の付着効果を出すことができます。以下のセクションでは、[リアル水彩] ブラシ コントロールについて詳しく説明します。

ブラシ コントロール

[リアル水彩] のブラシ関連コントロールでは、用紙に塗る水や顔料の量を設定します。

[水分量] 設定が低い (左) および高い (右) ブラシストローク

水彩コントロール

[リアル水彩] の水関連コントロールでは、水の粘り (濃さ) を調整して、用紙表面での流れ方と広がり方を制御します。たとえば、水の粘りが大きい場合、水はどろっとし、簡単に流れて広がります。水の粘りが小さくて濃い場合、この水は流れないで溜まります。水の乾燥速度を調整して、用紙への顔料の定着方法および定着場所を調整することもできます。

水の [粘り] が小さい (左) および大きい (右) ブラシストローク

液量コントロール

[液量] コントロールを使用すると、フロー マップを選択できます。これにより、水の移動量が大きい表面を持つ用紙を使用できます。詳しくは、フロー マップの基本.を参照してください。また、[流れ抵抗] を調整して、水の流れる方向にテクスチャが及ぼす影響を制御することもできます。

[流れ抵抗] が低い (左) および高い (右) ブラシストローク

顔料コントロール

[顔料] コントロールでは、水の蒸発後に用紙に付着する顔料の量や、用紙に顔料が定着するまでの時間を調整します。乾いた顔料が水によって用紙から浮き上がる程度を指定することもできます。

[定着率] が低い (左) および高い (右) ブラシストローク

テクスチャ コントロール

[テクスチャ] コントロールを使用すると、[リアル水彩] ブラシとテクスチャの相互作用方法を調整できます。用紙の粗さを調整すると、その他のすべての用紙設定が影響を受けます。

[粗さ] が小さい (左) および大きい (右) ブラシストローク

また、テクスチャの凹凸が水を吸収できる速度の設定、および顔料が乾く際にテクスチャの凹部に定着する程度の調整ができます。

風コントロール

[風] コントロールを使用すると、水が用紙の上を流れる角度を制御できます。水にかかる風の力を指定することもできます。

風の [角度][力] が低い (左) および高い (右) ブラシストローク

ぼかしコントロール

[ぼかし] コントロールでは、顔料が用紙の上ににじむ程度やタイミングを調整できます。また、ぼかしを正確に適用して、水の流れを正確に再現することができます。ぼかしを遅らせて、ブラシストロークが完了した後にのみぼかしを適用することもできます。さらに、ぼかしを一時的に停止することができます。この機能を使用すると、複数のブラシストロークを用紙に適用してから、すべてのブラシストロークにぼかしを一度に適用することができます。また、アニメーション中に完了するフロー数も指定できます。これにより、顔料の視覚的な流れが画面で更新される速度を制御します。たとえば、小さなブラシの場合はフロー数を小さくし、大きいブラシの場合はフロー数を大きくすることができます。

リアル水彩のブラシストローク例については、リアル水彩.を参照してください。

[リアル水彩] コントロールを調整するには

上へ戻る
1 [ウィンドウ] [ブラシ コントロール パネル] [ブラシ メディア] [リアル水彩] を選択します。
2 次の表を参考にして操作を行います。

 

目的
操作内容
ブラシで用紙に塗る水の量を設定する
[ブラシ] 領域の [水分量] スライダを調整して、水の量を指定します。
ブラシで用紙に塗る顔料の量を設定する
[ブラシ] 領域の [濃度] スライダを調整して、顔料の量を指定します。
水彩絵具の濃さを調整して、用紙表面での流れ方と広がり方を制御する
[水彩] 領域の [粘り] スライダを調整して、濃さを指定します。
水の乾燥速度を調整する
[水彩] 領域の [蒸発率] スライダを調整して、蒸発効果を調整します。
フロー マップ表面、または用紙テクスチャがリキッドの流れる方向に与える効果を調整します。
[液量] 領域の [流れ抵抗] スライダを動かして、用紙が与える効果を調整します。
水の蒸発後に用紙に付着する顔料の量を調整する
[顔料] 領域の [定着率] スライダを調整して、顔料の量を指定します。
顔料が用紙に定着する速度を制御する
[顔料] 領域で、[ウェイト] スライダを左にスライドすると、顔料のウェイトが軽くなり、右にスライドすると、顔料のウェイトが重くなります。ウェイトが軽いと、顔料は水と共に長い距離を流れ、ウェイトが重いと用紙に素早く定着します。
乾いた顔料が水によって用紙から浮き上がる程度を指定する
[顔料] 領域の [ピックアップ] スライダを調整して、顔料が浮き上がる程度を指定します。
用紙の粗さを調整する
[テクスチャ] 領域で、[粗さ] スライダを左にスライドすると、用紙がきめ細かくなり、右にスライドすると、粗くなります。この設定は、流れ抵抗、乾燥速度、および顔料の粒度に影響します。
用紙が水を吸収する可能速度を調整する
[テクスチャ] 領域で、[乾燥速度] スライダを左にスライドすると、吸収速度が小さくなり、右にスライドすると、吸収速度が大きくなります。
顔料が乾く際にテクスチャの凹部に定着する程度を調整する
[テクスチャ] 領域の [粒度] スライダを移動して、定着効果を調整します。
水が用紙の上を流れる角度を制御する
[風] 領域の [角度] スライダを調整して、角度を指定します。
水に適用する風力を指定する (用紙の上での水の流れ方に影響する)
[風] 領域の [力] スライダを調整して、角度を指定します。

*

一時的に [高画質表示] をオフにして、[リアル水彩][リアルウェット油彩] のブラシのパフォーマンスを最大にすることができます。ツールボックスの拡大ツール をクリックし、プロパティ バーの [高画質表示] ボタン をクリックします。

リアル水彩ブラシの使用時にフロー マップを適用するには

上へ戻る
1 [ブラシ セレクタ] から、[リアル水彩] ブラシ バリアントを選択します。
2 [ウィンドウ] [ブラシ コントロール パネル] [ブラシ メディア] [リアル水彩] を選択します。
3 [フロー] 領域の [フロー マップ] オプションをオンにして、[ソース] を設定します。

*

フロー マップの効果を最大にするには、[水分量] を高い値に、[蒸発率] を低い値に設定する必要があります。

リアル水彩のぼかしを調整するには

上へ戻る
1 [ウィンドウ] [ブラシ コントロール パネル] [ブラシ メディア] [リアル水彩] を選択します。
2 次の表を参考にして操作を行います。

 

目的
操作内容
水の流れが正確に再現されるようにぼかしを適用する
[正確なぼかし] チェック ボックスをオンにします。
ブラシストロークが完了するまでぼかし処理を実行しない
[ぼかし処理待ち] チェック ボックスをオンにします。
一時的にぼかし処理を停止する
[ぼかしの一時停止] チェック ボックスをオンにするか、プロパティ バーの [ぼかしの一時停止] ボタン をクリックして、ぼかし処理を一時的に停止します。ぼかしを実行するには、このチェック ボックスをオフにする必要があります。
顔料が画面に表示される速度を指定する
[アニメーションの刻み] スライダを左にスライドすると、アニメーション速度が低くなり、右にスライドすると、アニメーション速度が高くなります。
[アニメーションの刻み] を 0 のように低い値にすると、スムーズな効果が得られます。

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