ファイル形式を選択する

ファイルを保存する際は、ファイル形式を選択する必要があります。以下のセクションには、サポートされるファイル形式に関する情報が記載されています。

RIFF ファイルを保存する

RIFF は Corel Painter のファイル形式で、特殊な情報も保存します。たとえば、RIFF ファイルにはすべてのレイヤーが維持されています。

RIFF ファイルは、作業が「進行中」のファイルでの使用に最適です。作業進行中は常に RIFF 形式で保存し、ファイルが仕上がった段階で GIF、JPEG、TIFF などのファイル形式で保存し直すことをお勧めします。

Corel Painter では、データ損失のない圧縮方法でファイルを圧縮保存し、ディスクスペースを節約することができます。RIFF 形式で保存する際、デフォルトで [圧縮しない] チェック ボックスをオフにしておくとファイル サイズを最小限に抑えられます。

JPEG 形式で保存する

Corel Painter は、JPEG ファイル形式をサポートしています。JPEG 形式のファイルは、GIF 形式とは異なり、色数も制限されません。

JPEG 形式では、[低画質] から [最高画質] までの 4 段階でファイルを圧縮できます。この場合、ファイルのサイズは画質に比例します。この画質設定によるファイル圧縮の範囲は 10 分の 1 〜 100 分の 1 になります。JPEG はデータ損失がある圧縮方式を使用するファイル形式なので、圧縮した JPEG ファイルは、個々のピクセルが完全に元の状態には戻りません。しかし、JPEG のアルゴリズムは、多数の色がある場合、目にどう見えるかに配慮しているため、高画質を選択している限り、見るだけに限ればじゅうぶん画質のよい結果が得られます。

レイヤーや配置したイメージに URL を設定してから、GIF または JPEG ファイル形式で保存すると、イメージ マップが作成できます。詳しくは、クライアント サイド イメージ マップを参照してください。詳しくは、ヘルプの「クライアントサイド イメージ マップ」を参照してください。

ファイルを JPEG 形式で保存する場合、Corel Painter では [JPEG 圧縮品質] ダイアログ ボックスが開き、以下のオプションが表示されます。

 
[品質] オプションでは、[最高画質]、[高画質]、[標準]、[低画質] の中から、ファイルの圧縮度を選択します。
[最高画質] は、圧縮率は最小ですが、元のデータに最も近い状態で保存されます。[低画質] は、圧縮率は最大ですが、失われるデータの量も最大です。
[品質] スライダでファイルの圧縮度を調節することもできます。
 
[滑らかさ] スライダは、イメージ全体を滑らかにします。[低画質] オプションを使用した場合に JPEG 画像に生じるブロックやノイズをぼかすのに便利です。デフォルトは「0」です。スムーズ設定をあまり高くすると、画像がぼやけるので注意してください。
 
[プログレッシブ JPEG] チェック ボックスをオンにすると、プログレッシブ JPEG ファイルとして保存します。この形式は Web 上で使用するファイルに使用すると意味があります。プログレッシブ形式は、その名称のとおり、ファイルのダウンロード中の進行に沿って表示される一連のスキャンイメージです。ダウンロード中、まず低画質のイメージが表示され、その後段階を追って高画質のイメージになるものです。読み込みが完了しなくてもイメージ全体が素早く把握できるのが利点です。
 
[HTML マップ オプション] では、[NCSA マップ]、[CERN マップ]、[クライアント サイド マップ] のいずれかのイメージ マップを選択して作成します。NCSA は National Center for Supercomputing Applications
(米国立スーパー コンピュータ応用研究所)、CERN は Conseil Europeen pour la Recherche Nucleaire (欧州合同素粒子原子核研究機構) の略です。[NCSA マップ] ファイルまたは [CERN マップ] ファイルオプションでは、サーバ サイドのイメージ マップが作成されます。[クライアント サイド マップ] ファイルオプションでは、クライアント サイドのイメージ マップが作成されます。

イメージ マップの種類について詳しくは、イメージ マップを使用するを参照してください。

ファイルの圧縮と展開は、何度も繰り返さないことをお勧めします。JPEG 圧縮によるデータの損失は、目で見る限りについては目立たないものですが、データ品質が低下するとファイルの再利用に影響が出ることがあります。

データ損失の量が大きい場合、イメージの中にブロックパターンが出ることがあります。このような状態の JPEG イメージに、表面テクスチャの適用効果を使用すると、ブロックパターンが目立つ結果になりかねません。

GIF 形式で保存する

Corel Painter では、書類を GIF ファイル形式で保存できます。GIF は、インターネットの Web ページのグラフィックでよく使われる、 8 ビット以下のファイル形式です。GIF ファイルの保存時に、色の数を 4 〜 256 の範囲で指定することができます。また、減色方式や、画像のどの部分を透明にするかも選択できます。

[カラーセット] オプションをオンにすると、GIF ファイルのカラー テーブルのすべての色を現在のカラーセット内の色に強制的に一致させることができます。この機能は、Web の作業を行う場合、特に、色を特定のカラーセットに限定したり、または Web ページ内の色の数を調節して、イメージ ファイルのサイズを制限する場合に役に立ちます。

24 ビットの Corel Painter の書類のカラーをどの方法で GIF の少ない色数に変換するかは、[減色処理] オプションで指定します。[近似色] を選択すると、Corel Painter では、いくつかの色が、各ピクセルの隣にある色に置き換わります。[ディザリング] を選択すると、Corel Painter は選択された色にパターンを適用するため、より正確で、色の帯が目立たなくなります。

Corel Painter では、フレーム スタックを GIF アニメーション ファイルとして保存することも可能です。詳しくは、GIF アニメーションを作成するを参照してください。詳しくは、ヘルプの「GIF アニメーションを作成する」を参照してください。

イメージに透明部分を持たせたい場合は、[透明を出力する] チェック ボックスをオンにします。GIF ファイルを表示するプログラムのほとんどは、透明 GIF をサポートしていますが、そうでないプログラムで使用する場合は、「透明」部分の色を指定する必要があります。Web ページで使用するイメージの場合は、[背景を WWW グレーにする] チェック ボックスをオンにします。[背景を背景色にする] (サブカラーを使用する) チェック ボックスをオンにして、Web ページの背景色に合わせることもできます。

透明度をサポートするプログラムで表示する場合、ファイルの保存時に選択されていた部分が透明になります。[しきい値] スライダで、半透明部分をどのくらいまで透明として出力するかを指定します。ダイアログ ボックスのプレビュー ウィンドウで、[しきい値] スライダの設定でイメージの透明部分がどのように変わるかを確認できます。プレビュー ウィンドウで格子模様になっているのが透明になる領域です。希望どおりの結果が得られるまで、プレビュー ウィンドウを確認しつつスライダ設定を調節します。Web ページで表示するイメージの場合は、[インターレース] チェック ボックスをオンにします。

マスクの作成方法については、選択範囲と変形を参照してください。

RGB TIF ファイルを保存する

TIF 形式を使用すると、異なるアプリケーションやプラットフォーム間でのファイルのやり取りが簡単になります。TIF 形式は、幅広くサポートされているビットマップ イメージ形式で、RGB カラー プロファイルを保存できます。

Adobe Photoshop (PSD) 形式で保存する

Corel Painter では、Adobe Photoshop (PSD) 形式でファイルを保存できます。互換性を高めるため、シェイプおよびテキストはビットマップに変換され、マスクはチャンネルに配置されます。

ファイルを PSD 形式で保存する場合も、TIF 形式と同じように RGB カラープロファイルを埋め込めます。

EPS 形式で保存する

Corel Painter の Encapsulated PostScript (EPS) ファイル形式は、デスクトップ カラー セパレーション 2.0 形式 (EPS-DCS 5 ファイル形式) を使用してファイルを保存します。Corel Painter は、EPS-DCS 形式でファイルを保存することはできますが、読み込むことはできません。イメージを EPS-DCS 形式で保存する場合、まず別の形式で保存しておけば、そのファイルを Corel Painter で再使用できます。

[プレビューオプション] をオンにした状態でイメージを EPS-DCS ファイルを保存すると、Corel Painter は、読み込まれている ICC プロファイルを使用して、色分解ファイルを作成します。[プレビューオプション] とカラー マネジメントについて詳しくは、印刷するを参照してください。

Corel Painter では、イメージを CMYK EPS 色分解版として保存することは可能ですが、CMYK ファイルを開いたり、編集することはできません。

ファイルを EPS DCS 形式で保存するときは、Corel Painter は [EPS 保存オプション] ダイアログ ボックスを開き、以下のオプションを表示します。

 
[16進(ASCII)画像データ] は、ポストスクリプト (PostScript) 情報の保存形式のオプションです。一部の DTP プログラムでは、このオプションの選択が必須です。このオプションで保存したファイルは、サイズが通常の約 2 倍になります。
 
[プレビューオプション] では、[プレビューなし]、[モノクロ プレビュー]、[カラー プレビュー] の中から、プレビュー データを保存するかどうかと、どの形式で保存するかを指定します。プレビュー ファイルは、低解像度 (72 ppi) ファイルになります。
ファイルを旧型のレーザー プリンタで印刷する場合は、モノクロ プレビューを使用する必要があります。画面上のプレビューや表示は白黒になりますが、カラー情報は維持されます。

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