Encapsulated PostScript (EPS)


EPS ファイルは、テキスト、ベクトル グラフィック、ビットマップを含むことができ、他のドキュメントに含める (カプセル化する) ためのファイルです。複数のページを含むことができる他の PostScript ファイルとは異なり、EPS ファイルは常に 1 ページです。

通常、EPS ファイルには、PostScript インタープリタを介さずにファイルの内容を表示できるプレビュー イメージ (ヘッダー) が含まれます。Corel アプリケーションでは、プレビュー イメージのない EPS ファイルはグレーのボックスとして表示されます。

EPS ファイルは、インポートおよびエクスポートすることができます。EPS ファイルは、他の PostScript (PS) ファイルをインポートする場合と同じように、編集可能なオブジェクトのグループとしてインポートできます。また、EPS ファイルをカプセル化された状態で読み込むことで、描画ウィンドウにプレビュー イメージを配置できます。プレビュー イメージは、元のファイルにリンクされます。次の場合には、EPS ファイルをカプセル化された状態でインポートすることをお勧めします。

EPS ファイル内にテキストがあり、代用フォントを使用せずにオリジナルのフォントで表示する。
EPS ファイルのサイズが大きい場合に、アプリケーションの速度が低下することを避ける。

CorelDRAW Graphics Suite のインストール中に、Ghostscript をインストールするオプションがあります。これは、PostScript ファイル形式を解釈するアプリケーションです。Ghostscript では、PostScript Level 3 ファイルをインポートできます。製品の最初のインストール時に Ghostscript をインストールしなかった場合は、今行うことができます。

Encapsulated PostScript ファイルをインポートするには

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1 [ファイル] [インポート]をクリックします。
2 ファイルが保存されているフォルダを選択します。
3 [ファイル名] ボックスの横にあるリスト ボックスから[PS, EPS, PRN - PostScript] (*.ps; *.eps; *.prn) を選択します。
4 ファイル名をクリックします。
5 [インポート]をクリックします。
6 [EPS のインポート] ダイアログ ボックスで、次のいずれかのオプションをオンにします。
[編集可能としてインポート] — ファイルを修正可能な CorelDRAW オブジェクトのグループとして読み込みます。
[EPS として配置] - 描画ウィンドウにプレビュー イメージを配置します。ファイルの特定の部分を修正することはできませんが、サイズ変更や回転などの変形を適用してファイル全体を編集できます。
7 ファイルを編集可能な状態でインポートするには、次のいずれかのテキスト オプションをオンにします。
テキスト - テキストを編集できるように、インポートされたファイル内のテキスト オブジェクトを保存します。
曲線 - テキストを曲線に変換します。
8 [OK] をクリックします。
9 描画ページをクリックします。

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編集可能としてインポートされた EPS ファイルを修正するときには、いくつかの制限が適用されます。詳しくは、PostScript (PS または PRN) テクニカル ノート.を参照してください。

EPS ファイルに含まれるテキストが曲線に変換されたテキストである場合は、テキストをテキストとしてインポートするように選択した場合でも、インポートしたファイル内のテキストは編集できません。

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Windows エクスプローラから EPS ファイルを描画ウィンドウにドラッグすることもできます。

Encapsulated PostScript ファイルをエクスポートするには

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1 [ファイル] [エクスポート] をクリックします。
2 ファイルを保存するフォルダを選択します。
3 [Sファイルの種類] リスト ボックスから [EPS - Encapsulated PostScript] を選びます。
4 [ファイル名]リスト ボックスにファイル名を入力します。
5 [エクスポート] をクリックします。
6 [EPS へのエクスポート]ダイアログ ボックスで、必要に応じて設定を調整します。

エクスポートの一般オプションを設定するには

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1 [EPS へのエクスポート] ダイアログ ボックスで、[一般] タブをクリックします。
2 次の表のタスクを実行します。

 

目的
作業手順
eps へエクスポートするためのカラー モードを指定する
[カラー マネージメント] 領域で、[カラーの出力形式] リスト ボックスからオプションを選択します。
ネイティブ
RGB
CMYK
グレースケール
ネイティブ オプションを選択する場合は、すべてのオブジェクトは、オブジェクトが作成されたカラー モード (たとえば、RGB、CMYK、グレースケール、スポットカラーなど) を保持します。
スポット カラーの変換
[カラー マネージメント] 領域で、[スポットカラーの変換] チェック ボックスをオンにして、リスト ボックスからオプションを選択します。
PostScript イメージをプレビューするファイル形式を選ぶ
[イメージのプレビュー] 領域で、 [種類] リスト ボックスから次のオプションのいずれかを選択 します。
なし
TIFF
WMF
TIFF 形式を選んだ場合は、カラー モードと解像度を選びます。
テキストのエクスポート方法を指定する
[テキストのエクスポート] 領域で、次のいずれかのオプションをオンにします。
曲線 - テキストを曲線としてエクスポートします。
テキスト - テキストを編集可能な文字としてエクスポートします。
PostScript フォント情報をファイルに含める場合は、[フォントを含む] チェック ボックスをオンにします。
互換性オプションを選択する
[互換性]リスト ボックスから、ファイルの印刷や表示で使用するプリンタまたはアプリケーションでサポートされている PostScript レベルを選択します。

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オブジェクトは常に CMYK として出力されます。ビットマップには各種カラー モードのオプションがあります。

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プレビュー イメージに 8 ビット TIFF 形式を選んだ場合は、[プレビュー イメージ] 領域の [透明バックグラウンド] チェック ボックスをオンにすると、ビットマップの背景を透明にできます。

エクスポートのアドバンス設定オプションを設定するには

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1 [EPS へのエクスポート] ダイアログ ボックスの[アドバンス設定]タブをクリックします。
2 次の表のタスクを実行します。

 

目的
作業手順
作成者名を指定する
[作成者]ボックスに名前を入力します。
ビットマップの圧縮を適用する
[ビットマップの圧縮] 領域で [JPEG 圧縮の使用] チェック ボックスをオンにします。ビットマップの画質を調整するには、[JPEG 画質]スライダを動かします。
トラッピング オプションを適用する
[トラッピング]で、次のオプションを必要に応じてオンにします。
ドキュメントのオーバープリント設定を保存 - オブジェクトの現在の設定を維持します。
常に黒をオーバープリント - 黒を少なくとも 95% 含むオブジェクトを下のオブジェクトにオーバープリントして、カラー トラッピングを作成します。
自動スプレッド - 塗りつぶしと同じカラーのオブジェクトに輪郭を適用し、下のオブジェクトにオーバープリントして、カラー トラッピングを作成します。
最大 - [自動スプレッド]オプションでオブジェクトに割り当てるスプレッドの量を指定します。
[自動スプレッド]が適用される最小フォント サイズを指定する場合は、[最小フォント サイズ]ボックスに値を入力します。
ページ内にあるすべてのオブジェクトの輪郭幅を同一にする場合は、[固定幅]チェック ボックスをオンにします。
範囲ボックスを適用する
[範囲ボックス]で、次のオプションを必要に応じてオンにします。
オブジェクト - 範囲ボックスをファイル内のオブジェクトに正確に揃えます。
ページ - 範囲ボックスをページに揃えます。
ブリードの制限 - 印刷領域からはみ出すブリードの幅を設定します。
トンボ - 印刷結果を目的のサイズに調整するときの位置合わせにトンボを使用します。
浮動小数点数 - 数字を小数点付きで表示します。
OPI リンクを維持する
高解像度イメージのプレースホルダとして低解像度イメージを使用するには、[OPI リンクの維持]チェック ボックスをオンにします。
グラデーション ステップ数を自動的に増加させる
グラデーション塗りつぶしの作成に使用するステップ数を自動的に増加させるには、[グラデーションのステップの自動増加]チェック ボックスをオンにします。

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[JPEG 圧縮の使用]チェック ボックスは、ビットマップ圧縮をサポートする PostScript レベルを選択しない限りオフになっています。

Ghostscript をインストールするには

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1 開いているプログラムを閉じます。
2 Windows タスクバーの [スタート] [コントロール パネル] をクリックします。
3 [プログラムのアンインストール] をクリックします。
4 [プログラムのアンインストールまたは変更] ページで、[CorelDRAW Graphics Suite ] をダブルクリックします。
5 [修正] オプションをオンにします。
6 [機能] ページで [GPL Ghostscript] のチェックボックスをオンにします。
7 インストール ウィザードの指示に従って操作します。

Encapsulated PostScript (EPS) テクニカル ノート

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EPS ファイルをインポートする

EPS ファイルを編集可能としてインポートすると、ファイル内の PostScript 情報は CorelDRAW のネイティブ オブジェクトに変換され、いくつかの制限付きで編集することができます。この制限について詳しくは、PostScript (PS または PRN) テクニカル ノート.を参照してください。
[EPS として配置] オプションを指定すると、Encapsulated PostScript ファイルがインポートされ、そのファイルにプレビュー イメージ (ヘッダー) がある場合、そのプレビュー イメージはインポートされて表示されます。EPS 情報はヘッダーに添付されたまま保持され、イメージが PostScript 対応のプリンタで印刷されるときに使用されます。

EPS ファイルをエクスポートする

Encapsulated PostScript (EPS) 形式でエクスポートされたグラフィックを PostScript プリンタで印刷する場合は、他のプログラムから印刷しても、Corel グラフィック プログラムで印刷した場合と同じ結果になります。
ヘッダーは、Tagged Image File 形式 (TIFF) または Windows メタファイル形式 (WMF) に、モノクロ、4 ビット グレースケールまたはカラー、あるいは 8 ビット グレースケールまたはカラーで保存できます。1インチ当たり 1 から 300 ドット(dpi) の間のヘッダー解像度を設定できます。 デフォルトのヘッダー解像度は 72 dpi です。EPS ファイルをインポートするプログラム側にイメージ ヘッダーのサイズの制限がある場合は、取り込もうとするファイルが大きすぎるというエラー メッセージが表示されることがあります。ファイル サイズを小さくするには、ファイルをエクスポートする前に、[EPS へのエクスポート] ダイアログ ボックスの[イメージ ヘッダー] の[モード] ボックスから[モノクロ] を選択して、ヘッダーの解像度を落とします。設定はヘッダー解像度にのみ影響し、描画の印刷画質には影響しません。カラー ヘッダーは、取り込んだ EPS ファイルを表示する場合に便利です。ファイルを使用するプログラムでカラー ヘッダーがサポートされていない場合は、モノクロ ヘッダーでエクスポートしてみてください。ヘッダーを含めずにエクスポートすることもできます。
エクスポートした EPS ファイルには、グラフィックのほか、ファイル名、プログラム名、および日付を含めることもできます。
フォントの情報を EPS ファイルに保存するには、[テキストのエクスポート][フォントを含む] チェック ボックスをオンにします。
テキストを曲線としてエクスポートする場合、テキストはベクトルの曲線に変換されます。
ファイルで使用されているフォントがプリンタにない場合、またはファイルに保存されていない場合は、テキストが Courier で印刷されるか、または描画の印刷が行われません。

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