カラー モデルは、カラーを定義する正確な方法を提供し、各モデルでは特定のカラー コンポーネントを使用してカラーを定義します。グラフィックの作成時には、次のカラー モデルから選択できます。
CMYK カラー モデルは印刷に使用され、シアン (C) 、マゼンタ (M) 、イエロー (Y) 、および黒 (K) のコンポーネントを使ってカラーを定義します。これらのコンポーネントの値は 0~100 の範囲となり、パーセントで表されます。
CMYK などの減算カラー モデルでは、カラー (すなわちインク) は白い用紙などの表面に加えられます。さらに、カラーは表面の輝度を「減じ」ます。各カラー コンポーネント (C、M、Y) の値が 100 の場合は、結果のカラーは黒になります。各コンポーネントの値が 0 の場合には、カラーは表面に付加されないため、表面自体の色 (この場合は、白い紙) になります。印刷のカラー モデルには黒 (K) が含まれています。これは、黒インクはより中立的であり、同量のシアン、マゼンタ、イエローを混ぜるより、より黒い発色が得られるためです。黒インクは特に文字を印刷する場合に、より鮮明な結果が得られます。また、黒インクは通常、カラー インクより安価です。
黒は、CMY の 3 色を最高の強度で混合すると生成されます。
RGB カラー モデルは赤 (R)、緑 (G)、青 (B) のコンポーネントを使用して、特定の色の赤、緑、青の光の量を定義します。24 ビット イメージでは、各コンポーネントは 0 ~ 255 の数値として表されます。48 ビット イメージなど、よりビット レートが高いイメージでは、値の範囲は大きくなります。これらコンポーネントの組み合せは、1 つのカラーとして定義されます。
RGB などの加算型カラー モデルでは、カラーは透過光から生み出されます。そのため RGB はモニタで使用され、赤、青、緑の各光をさまざまに混合して、広範囲なカラーが再現されます。赤、青、緑の光がそれぞれの最大強度で混合されると、眼は生じた色を白として知覚します。理論的には、これらのカラーは赤、緑、青のままですが、モニタ上のピクセルは密集しているため、眼には 3 つのカラーが識別できません。各コンポーネントの値が 0 の場合は、光が存在しないことを意味し、眼はカラーを黒として知覚します。
白は、RGB の 3 色を最大の強度で混合すると生成されます。
RGB は最も一般的に使用されるカラー モデルです。これは、広範囲なカラーを保存および表示できるためです。
HSB カラー モデルでは、色相 (H)、彩度 (S)、輝度 (B) のコンポーネントを使用してカラーを定義します。HSB は HSV (色相 (Hue)、彩度 (Saturation)、明度 (Value)) とも呼ばれます。色相はカラーの色素を定義し、標準カラー ホイール上の場所を示すために度数で表されます。たとえば、赤は 0 度、黄は 60 度、緑は 120 度、シアンは 180 度、青は 240 度、マゼンタは 300 度です。
彩度は、カラーの鮮やかさまたは鈍さを表します。彩度の値は 0~100 の範囲となり、パーセントで表されます (値が大きくなると、カラーの鮮やかさが増します)。輝度はカラーでの白の量を表します。彩度の値と同様に、輝度の値は 0~100 の範囲となり、パーセントで表されます (値が大きくなると、カラーの輝度が増します)。
グレースケール カラー モデルでは、明度のみを使用してカラーを定義し、0 ~ 255 の範囲の値で表します。各グレースケール カラーには、RGB カラー モデルの赤、緑、青のコンポーネントと同等の値が含まれます。カラー フォトをグレースケールに変更すると、モノクロのフォトが生成されます。
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