解像度について

デジタルな環境でイメージを操作する場合、解像度の概念とその利用法を把握しておくと便利です。解像度とは、イメージに含まれる視覚的なディテールの量を指します。

書類の解像度は、コンピュータ画面上での書類の表示にも印刷のときの画質にも影響します。新規書類を作成する、ファイルを保存または書き出す際に、解像度を指定できます。

解像度と画面の表示

大半のモニタの解像度は 72 ppi (pixels per inch/1 インチあたりのピクセル数) です。Corel Painter のデフォルト解像度は 72 ppi なので、Corel Painter はイメージ データの 1 ピクセルをモニタ上でも 1 ピクセルとして表示します。表示解像度は、書類の実際の 1 インチあたりのピクセル数とは関係なく、イメージがモニタ上でどのように表示されるかだけを左右します。

たとえば 300 ppi のイメージは、モニタ上では実際のサイズの約 4 倍で表示されます。これは、Corel Painter のイメージ内の 1 ピクセルがモニタ上でも 1 ピクセルとして表示され、モニタのピクセルがイメージのピクセル サイズの 4 倍であるため (72 ppi に対して 330 ppi)、すべてのピクセルを使って表示するためにはモニタ上のイメージが 4 倍でなければならないからです。言い換えると、300 ppi の解像度のイメージを印刷すると、画面上で表示されていたサイズの 4 分の 1 のサイズになる、ということになります。イメージを実際のサイズで表示するには、ズーム レベルを 25% に設定します。

書類サイズをピクセル単位で設定してからピクセルの 1 インチあたりの数 (解像度) を変更した場合、この変更は印刷されるイメージのサイズに影響します。書類サイズをインチ、センチ、ポイント、パイカで設定した状態で解像度を変更した場合は、印刷されるイメージに影響はありません。

*

ピクセル/インチ (ppi) は、ドット/インチ (dpi) に相当します。

高解像度 (左) と低解像度 (右) のイメージの例。印刷では、dpi の値が大きいほど、プリンタはアートワークのインチごとに配置するインクのドットを増やします。

解像度と印刷品質

出力デバイス (プリンタ) の解像度は dpi で表され、ハーフトーンの場合は 1 インチあたりの線数 (lpi) で表されます。出力デバイスの解像度は、使用するプレス機や用紙の種類によって異なります。通常、雑誌などの光沢紙に印刷される写真は約 150 lpi で出力され、新聞などで粗く印刷される写真は約 85 lpi で出力されます。

個人で使用する小型レーザー プリンタやインクジェット プリンタの場合は、作成する書類サイズをピクセル以外の単位 (インチ、センチ、ポイント、パイカ) で設定し、解像度をプリンタの解像度に合わせて設定することをお勧めします。ほとんどのアートワークでは、300 dpi が好まれます。ほとんどのプリンタで、イメージの解像度を 300 ppi に設定すると高画質の出力が得られます。これ以上ファイルの解像度を上げても必ずしも印刷画質が上がるわけではなく、ファイルが大きくなり、扱いにくくなる可能性があります。

大型印刷には 150 dpi を使用できます。大型の作品では、印刷物を遠くから見たとき、印刷品質の違いがそれほど顕著でないためです。

商業用などの高性能の出力デバイスでは、実際に出力されるイメージと同じサイズに書類のイメージを設定します。目安としては、ppi 数を必要な lpi の 2 倍に設定すると適切です。たとえば、150 lpi の場合は、その 2 倍の 300 ppi に、85 lpi の場合は 170 ppi に設定します。特定の出力デバイスの解像度については、印刷サービス プロバイダに確認してください。


フィードバック
このページはお役に立ちましたか? フィードバックの送信。 (インターネット接続が必要です。)